皆さんは森林の中で心地良いと感じたことはないでしょうか。
人には潜在的な自然への憧れがあると思います。
森林セラピーが心と体に良い影響を与える理由の根底にバイオフィリアがあると言われています。
※「人間は本能的に自然とのつながりを求める」という考え方
1週間に2時間以上の自然との触れ合いがある人は幸福感が高いという研究もあるようです。
自然の中を歩く事で、ストレスホルモンが減り血圧や心拍数も下がると言われているので当然かもしれません。
しかしながら、日常的に自然と触れ合うことが難しい方もおられるのではないでしょうか。
そのような方には、生活の中に自然素材を取り入れる事で自然の中の心地良さを体感してほしいと思います。
伐採された木材にも、自然界に生存していた時と同様の作用・効果が引き継がれていて人間の五感はそれを感じ取ります。
①視覚
②触覚
③嗅覚
④聴覚
⑤味覚(これについては詳しくわかりません)
今回は①視覚についてお話ししたいと思います。
①視覚
木目の不規則な模様は自然が奏でるゆらぎのリズム(1/fゆらぎ)で人の感覚を心地良く刺激します。
木材は目を疲れさせる紫外線やブルーライトを吸収しますが、赤色光線や赤外線を反射させます。
また表面の凹凸による光の拡散でまぶしさが軽減されますので、木材が多い部屋は目に優しい光であふれます。
因みに、モニターに映った木材の画像でもリラックス効果が確認できた実験もあります。
木目は縦方向の方が効果は高い良いようです。
(自然素材でも表面をコーティングすると光の反射を感じる場合もあります)
木材は紫外線を吸収・分解し変性する過程で変色しますが、この少しずつ変化していく様子が人に安らぎを与えてくれます。
急激な変化は刺激が強く、変化しないものには飽きが来ます。
展示している家具も日々変色していて、同じ商品でも見るタイミングで風合いが違います。
時間をあけて見比べると変化の具合が感じ取れるかも知れません。
デザインや機能性を見比べるのも良いですが、素材にも着目してみては如何でしょうか。
出来れば、時間のある時には自然のある所に出かけてくださいね。